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以下、本文です。

第4問

GDP は、国の経済の大きさを測る際に利用される代表的な尺度のひとつである。
GDP を需要サイドから捉えたものは総需要と呼ばれる。以下の設問に答えよ。

設問1

総需要は、民間消費、民間投資、政府支出、純輸出から構成される。下図は、2000 年度以降の日本の総需要の構成割合を表している。 図中のa〜cに該当するものの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

解答群

ア a:純輸出 b:政府支出 c:民間投資

イ a:政府支出  b:純輸出 c:民間投資

ウ a:政府支出 b:民間投資 c:純輸出

エ a:民間投資  b:純輸出 c:政府支出

オ a:民間投資 b:政府支出 c:純輸出

解説

↑出題グラフデータ出所のURLです。2015年度国民経済計　算国内総生産（支出側）名目 年度（Excel形式：77KB）。内閣府発表の公式なデータです。このファイルを見ると具体的な金額が載っているのでイメージがわくと思います。

問題の国内総生産は需要サイドから、

民間消費＋民間投資＋政府支出＋純輸出

で表されています。

国内総生産は、生産・分配・支出の三面等価の原理が成り立ちますが、需要サイドという表現がされたときは支出面と読みかえてください。したがってこの問題は国内総生産の支出面の内訳を問われています。

内閣府データにも載っているように、2015年度の

国内総生産（支出側）(1+2+3+4)は　532兆円です。

内訳は

１．　民間最終消費支出299.8兆円

２．　政府最終消費支出106.0兆円

３．　総資本形成126.2兆円(民間投資は99.5兆円政府投資は26.7兆円（１）総固定資本形成a.民間97.1兆円 b.公的26.7兆円、（２）在庫変動a.民間企業2.4兆円b.公的176億円)

４．　財貨・サービスの純輸出139億円

となっているのが分かります。

このデータ上では、

国内総生産＝民間最終消費支出＋政府最終消費支出＋総資本形成＋純輸出ですが、

問題文では

国内総生産＝民間消費＋民間投資＋政府支出＋純輸出

として表現されているので混乱します。私も正直この記事を書くまで表現方法がいたるところで違いすぎて嫌いな分野でした。以下、いろいろ調べて納得したことを書きます。

総資本形成というのは、民間投資と政府投資の合算です。問題文ではさらに、政府最終消費支出と政府投資が政府支出としてまとめられているので、民間投資だけ残り、

国内総生産＝民間消費＋民間投資＋政府支出＋純輸出

の表現になっています。

↑の画像も内閣府のものですが、このような表現をする場合もあります。

ここらへんの違いを細かく謳っている文献がないので、国民経済計算の単元は本当嫌いです。後日私が理解した内容をまとめて投稿しようと思いますので今回はここまでにします。

長くなりましたが、ここから問題の解説です。

問題のグラフに当てはめれば、一番大きいのが白い部分の民間消費(299.8兆円)というのは所与です。

次に大きいのは、網掛けaの部分で、データでは政府支出106.0兆円が当てはまります。

3番目に大きいのはドットbの部分で、データでは民間投資99.5兆円

黒塗りc部分は、ほぼゼロなので、純輸出139億円であることが明白です。

解答

ウ

合っていました。2017年度診断士試験受験の時はここまで理解して解いたわけではないですが、出題されそうな統計の問題は試験直前に一通り見ておいたので、内訳の大小はある程度理解していて解けました。

上の方でも、愚痴っぽく書きましたが、この問題自体の表現も(内閣府の表現が正式とすると)正式なものでないので混乱します。ただ、事前に統計資料に目を通しておけば深く理解していなくても簡単に解ける問題なので落とさないようにしてください。

記事中の画像は試験勉強の際に作成した自作ノートの関連する部分です。

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