中小企業診断士 財務・会計 平成29年度 H29 第15問 税引後キャッシュフロー 過去問解説
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以下、本文です。
第15問
当社は、来年度の期首に新設備を購入しようと検討中である。新設備の購入価額は 100 百万円であり、購入によって毎年(ただし、5年間)の現金支出費用が 30 百万円節約されると期待される。
減価償却方法は、耐用年数5年、残存価額がゼロの定額法を採用する予定でいる。税率を 40 %とするとき、この投資案の各期の税引後キャッシュフローとして、最も適切なものはどれか。
ア 12 百万円
イ 18 百万円
ウ 26 百万円
エ 34 百万円
解説
この問題で影響する部分は、純利益、税金、減価償却費です。
問題文中の「現金支出費用が 30 百万円節約されると期待される」とは、当社は現在設備を借りており、そのレンタル料が無くなること、および機能の良い新設備を導入することで毎年30百万円の費用が減るという意味です。すなわち、税引前利益が30百万円増加します。
一方、設備を所有することでレンタル料の代わりに減価償却費が発生することになります。
減価償却費は100百万円÷5年=20百万円なので、税引前利益が20百万円減少します。
また、↑で計算した税引前利益の増加分+30百万円-20百万円=10百万円に税率40%=4百万円が掛かります。
以上より、新設備導入による税引後純利益を計算すると+30百万円-20百万円-4百万円=6百万円となります。
さらに、税引前純利益で減算した減価償却費は費用ではありますが、キャッシュとして出ていっているわけではない(=非現金支出費用)ので、税引後純利益に減価償却費を足し戻すことで税引後キャッシュフローを求めることができます。
よって、税引後純利益6百万円+減価償却費20百万円=26百万円が税引後キャッシュフローになります。
どうせ最後に減価償却を足し戻すなら、最初から引かなければ良いじゃんと思いますが、そうすると純利益が変わり税額も変わるので答えが変わってきます。
必ず税引前に減価償却費を引いて、税引後のキャッシュフローで足し戻す必要があります。
参考までに、診断士試験で出るかは分かりませんが、アナリスト試験では、↓画像のようにMMの命題として負債利用による節税効果も勉強します。
減価償却による節税効果と似ている部分があり、この第15問はその基本的な問題なのでしっかり理解してください。
解答
ウ
合っていました。
与えられた問題文から、まずP/L上の純利益を計算しCF上のキャッシュフローを導く問題なので、銀険財務2級程度の知識が必要になります。
CFは最初理解が難しい部分もありますが、キャッシュフローの本を1冊でも読めば理解できるようになると思いますので、ぜひ1冊は読んでみてください。
私が読んだ本は↓です。これ1冊でだいぶ理解度が増しました。オススメです。
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