中小企業診断士 財務・会計 平成29年度 H29 第18問 定率成長配当割引モデル 過去問解説
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以下、本文です。
第18問
当社の前期末の1株当たり配当金は 120 円であり、今後毎年2%の定率成長が期 待されている。資本コストを6%とすると、この株式の理論価格として、最も適切 なものはどれか。
ア 2,400 円 イ 3,000 円 ウ 3,060 円 エ 3,180 円
解説
定率成長配当割引モデルの問題です。
株式評価モデルの一つで、株価の理論値はその株を持ち続けた場合に将来支払われる配当の現在価値の合計値であるとする考え方です。
各期ごとに予想される1株あたり配当を、投資家の要求する利回り(期待収益率)で現在価値に割り引いた値の合計が、現在の適正な株価ということになります。
各期ごとの配当を見通して、同額の配当が続いていくのか、少しずつ増えていくのか、仮定の置き方によって複数の計算方式があります。
定率成長配当割引モデルは、毎年一定の割合で配当額が成長するという仮定をもとにした計算方式です。
計算式は⬇︎画像の通りです。
設問の数字を代入すると、
(120×1.02)/(6%−2%)=122.4/4%=3,060
となります。
設問では、前期末の1株当たり配当金は 120 円とあり、これは⬇︎画像のt年度末の配当金が120円ということです。
今後毎年2%の定率成長が期 待されているとあるので、t+1年度末の配当金は120×1.02=122.4となることに注意してください。
定率成長率は通常gで表し、サステイナブル成長率と呼ばれます。
これに対し、定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)といって、毎年一定の配当額が支払われるという仮定をもとにした計算方式もあります。
解答
ウ
間違っていました。
分子を前期末の配当金120だけで計算してしまい、イ3,000円を選んで、まんまと引っ掛けられました。
アナリスト試験では、利益水準と配当性向という形で与えられることが多いので考えやすかったのですが、単純に書かれすぎるとわからないものですね(−_−;)
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